始めよう海のある生活 くろしお 北浜マリンベース
 くろしお北浜マリンベースは、ほぼ復旧を終えました。気になる被災ゴミも片付き平常に近づいています。
海側デッキルーム前の花壇に咲いた花、泥水につかり手入れはしていませんでしたが、自ら立派に復旧してくれました。
 移動したメイン桟橋を分解し再組立、流失したサブ桟橋を陸上から回収し、再度組み込み復旧しています。
  「マリーナ」内では、311の惨憺たる光景はもうありません。記憶に留めるのみです。
 桟橋の杭は、全長30m物ですが、わずかに1m足りませんでした。今後、プラス1.5m程度を検討しています。
  トラックで引取してきたお客様の陸へ流されたボートの数々です。無傷のボートは、一隻もありません。
 工場内の泥や砂もやっと無くなりつつあります。活動再開漁業者の船の修理も多くなってきました。
  自宅3階からの光景です。県のPBSは、全て復興予定が無く生き残ったボートの受け入れ先が無くなっています。
 塩釜市内の運河は、沈船だらけ、湾内各所でみられる砂浜のボートと仙台港から来た40FTコンテナ
 松島湾内各所にみられる転覆船、日本三景松島のリアス入り江には、ボートとコンテナの数々
 石巻地区の造船所や漁港エリアでは、動きがとれない大型船がたくさんあります。
 左、311前は、200隻余りのボートがあった市内の漁港マリーナ、右は、県南フィッシャリーナボートはゼロ、ともに桟橋無です。
 ボートの引取が困難な状態が継続していますが、いけるボートは、引き取り修復したいのが本能です。
 悲しくも転覆したボートのうち、航路沿いエリアでは、大型クレーン船引揚でがれきと化しました。多くのボートが揚がっていました。
  とれるボートは、なんとしてもとってくる、生かせるものは生かす、そんな心情で日々、引取作業継続中です。
  がれきの漂流、漂泊は、当分継続しそうです。海面下に隠れた障害物も多く覚悟とリスクをとっての航海が必要です。
  停泊地からはるか南の砂浜で発見したYF23、奥松島の入り江で早めに見つかり曳航できたYF27、ラッキーなボートもあります。
  松島海岸「五大堂」前に揚がったYF23、放置すると重機に砕かれる路上がれきに乗っかるYF23、いずれも早い時期回収済です。
  亘理港松林奥から50mほど引出し積み込んだYF23、これから徐々に大型艇引取作業も始まります。
  毎日のように引取継続中です。一隻でも多く、お客様のボートを復活させるため励み続けています。
  毎日のように再会するお客様が訪ねてきます。多くの係留地が使えない状態、港全体が冠水した状態、防波堤が無くなった港、干潮にしか
  行けない港がたくさんあります。住めなくなった離島もあります。沖だしで二日間沖にいた人が目にした海上漂流の街並、巨大な水の壁を4
  回クリアーした心情、波にのまれ悲痛の叫びの沈黙・・・潜在意識に深く乗りかかります。見える重さと見えない重さの中でも生き続けること
  が生あるものの本能です。