News Info.

お知らせ

【 レポート 】スポーツフィッシングと地域振興

宮城県海域のビックゲーム「カジキ釣り」
【経緯と課題についてのレポート】

表題のレポートは、「スポーツフィッシング精神」をもとにした宮城県海域での「ビック
ゲーム」が健全に「いい釣りをいつまでも」をテーマとして継続し、地域とともに振興に
つながるかたちで発展させたいと願い海域利用と漁業規則等に関わる諸機関、団体の方々
への経緯報告と「規制見直し」を時代と現状に見合ったものとして「水産庁長官通達 14 水
管第 2968 号」に基づきおこなって頂きたくお願いするための資料として提示させて頂きま
す。
令和 2 年 2 月 20 日
くろしおフィッシングクラブ 事務局長 鈴木 雅博

 

PDFデータはこちら。

スポーツフィッシングと地域振興レポート

 

以下記載項目
1.【宮城海域での曳釣り(トローリング)との関わり】
2【スポーツフィッシング「ビックゲーム」による地域振興】
3【金華山海域のスポーツフィッシングビックゲームと海域利用状況】
4【一定の制約についての案】
5 参考として「都道府県知事宛ての水産庁長官通達」写しに一部下線を加え記載
末尾に金華山海域のビックゲーム釣果一覧記載(1993 年~2019 年)
※金華山海域の曳縄釣りの 1970 年代の記述は、個人的な知見によります。
〈文中略語〉
JGFA : NPO 法人ジャパンゲームフィッシュ協会 (1979 年設立)
東京都中央区八丁堀 2-22-8 日本フィッシング会館 4F
IGFA : インターナショナルゲームフィッシュ協会 (1939 年設立)
USA ミズーリ州スプリングフィールド(2016 年まで USA フロリダ州のデニアビーチ)
BOL : ボートオーナーズリーグ(1998 年 JGFA 内に設立)
くろしお FC : くろしおフィッシングクラブ(1992 年設立)
宮城県塩釜市北浜 4-71-10 くろしお北浜マリンベース内
BOL 北 : BOL の北日本支部(1997 年組織化) くろしお FC 内
T&R : タグアンドリリース(タグ番号は国内水産団体・JGFA・IGFA に共有される)

 

1.【宮城海域での曳釣り(トローリング)との関わり】
●1975 年、勤務していたマリーナ(宮城いすゞ自動車マリン事業部松島マリンベース)の業務
実習を兼ねた曳縄釣りを金華山東海域で初めて体験する。
当時の曳縄釣りに関わる背景として、紀州など他県の回遊魚を追い北上する旅船(5t から
10t)が夏には金華山海域や仙台湾域をカツオやマグロの曳縄釣漁場として多くの水揚げを
していた。
他県からの旅船の漁獲にあやかるべきとしたのか 1970 年頃から曳縄釣りの講習会が県内各
地の漁協などの団体を対象におこなわれ漁具も普及しカツオやマグロの曳縄釣りが漁業者
の季節の漁として普及し更に漁業と遊漁の兼業船やプレジャーボートによる曳縄釣りもポ
ピュラーな釣りメニューとして普及した。1980 年後半頃の釣り大会では曳縄釣りによるカ
ツオやメジは定番魚種となった。

●1980 年代後半からはプレジャーボートや遊漁船の増加が一気にすすみ海上でのルールやマ
ナー安全対策などが課題となりマリン事業者として啓蒙活動も含めた活動を始めた。1992年
には自社ユーザーを対象にくろしお FC を設立し「いい釣りをいつまでも」をテーマにスポ
ーツフィッシングとしてのロット&リールによるトローリングを国際ルールに沿うかたちで
始めた。

●沖縄八重山諸島のカジキ釣り大会や伊豆下田の国際カジキ釣り大会等への参加を重ね大会
運営のノウハウを学び塩釜港を基地とした塩竈カジキ釣り大会の準備を始めた。
洋上での船間通信手段としてマリン VHF 無線機装備を義務とした。海上保安部から安全指
導員としての指名を受け指導員としての活動も開始、また少しでも魚族資源に対する啓蒙と
して宮城県水産公社の賛助会員にもなり後にクラブとして稚魚放流(ヒラメ・クロソイ)の放
流も栽培センターの指導協力をうけて実施体験した。

●1993 年、曳縄釣りではないと解釈していたロット&リールによる釣りメニューとして金華山
海域に夏場豊富にいるカジキ類(主にマカジキとクロカジキ)を対象に実釣を開始し冷夏な
がらマカジキ 5 本の釣果があった。IGFA ルールの普及とともに洋上でのルールマナー安全
対策、漁業者優先、大型船への航行阻害防止などの啓発も同時に進めた。

●1996 年 JGFA の当時の大西会長に塩竈に来ていただき大会開催に向け多面的な指導協力を
頂き 1997 年 9 月第一回塩釜カジキ釣り大会を開催することができた。南の海での大物釣り
とされていたカジキ釣りが金華山海域で釣り人により釣られた結果は、相応の反響があり地
元テレビ局 3 社によるニュースや特別番組として放映された他、地元新聞にも塩釜の新たな
魅力として取り上げられた。
●1997 年のカジキ釣り大会直後、塩釜市内の宮城県水産事務所からカジキ釣り大会について
の聞き取り問い合わせがあり宮城県は漁業者も遊漁も曳縄釣りは禁止ということを説明さ
れた。禁止という通告に対しては、過去の宮城県海域での曳縄釣りの実績を 1970 年代にさ
かのぼり実態を説明し禁止の規則は、現状にそぐわないとした見解の他、大会の実行委員会
としては、ロット&リール使用であり国際釣りルールでのスポーツフィッシングは、曳縄釣
りという解釈はしていないとの反論や大会釣果 27 本のうち 7 本の T&R をしていることと
更に来年も開催予定であることを伝え更に釣りイベントが地域経済や観光振興にも寄与す
る説明をして終わった。
この時の水産事務所のロット&リールのトローリングは曳縄釣りと同じという解釈は、たし
か、昭和 37 年の水産庁の部長の見解として官庁資料に明記されているとのことだったが昭
和 37 年(1962 年)当時日本国内にはスポーツフィッシングという概念は存在していなかった
と思われる。1961 年に没したヘミングウェイは、1939 年に設立された IGFA の副会長とし
て活躍する中で「老人と海」を書いた。世界的な文豪のスポーツフィッシングに対する精神
は、曳縄釣りとは全く異なる次元と私なりに捉えていたので昭和 37 年の水産庁の見解は全
く納得できるものではなかった。
他、金華山域スポーツフィッシングのカジキエリアは、他の漁業者とバッティングすること
は皆無だったから曳縄釣りにしても何が渉外となるのか疑問であった。資源管理視点でもカ
ジキ釣り大会を含めた 1993 年から 2019 年まで 26 年間の釣果数は 1770 本(T&R212 本を含
む)であり、カジキ流し網一回の漁でマカジキ 2000 本という水揚記録などとの比較でも資源
に対する影響不安は大変少ない、更に T&R を奨励している他、捕獲魚を検体として研究機
関への提供など生態調査にも協力している。食についてもマグロの街塩竈であるが一般市民
対象の海感謝祭において「カジキの解体ショー・カジキブロックプレゼント」やカジキステ
ーキ無料試食会など魚食文化の普及にも努めている。

●1998 年以降も塩釜カジキ釣り大会を継続してきた実績としては以下を紹介したい。
1.海難事故・洋上海域での他の海域利用者との渉外ゼロ
2.釣果実績(釣果率)は全国トップレベル
3.大会参加艇等による塩釜港での社会活動の活性化(港祭り供奉船参加・ボランティアクルー
ジング体験会・カヌー体験会・塩竈海感謝祭の開催・海洋環境団体への協力など)
4.悪天候で中止だった年も含めて大会予算から塩竈市教育委員会と現在名(公財)宮城県水産
振興会に少額ではあるが毎年それぞれ 10 万円の寄付を 23 年間継続している。

●2011 年震災年、復旧復興の道筋も見えない情勢下であったが実行委員会は 7 月には開
催することを決めて関係団体に案内したところ JGFA、BOL 全国、マリン関連団体など
の多く方々から大きな支援を頂き無事開催できた。津波から復活した県内のボート 22
チームの参加だったが 37 本の釣果から多くの感動と復興のパワーをもらったという印象
だった。更にこの震災年の大会優勝チームは、カジキ釣りゲームがエネルギーという震災

で家も会社もボートも流されたチームだったので優勝のシーンは感慨深いものだった。

●2016 年塩竈カジキ釣り大会は記念となる 20 回を迎えた。塩釜港を基地にカジキ釣り大会が
できることと金華山海域の海の恵みに感謝を表すことを目的に「ありがとう宮城・塩竈の海」
として「塩竈・海感謝祭 2016」をカジキ釣り大会同時イベントとして塩釜港西埠頭を会場に
開催し塩竈市をはじめ多方面から震災復興イベントとして高い評価を頂いた。震災年 22 チ
ームだった参加艇は、全国遠方から多くの参加もあり 50 チーム 220 名とゲスト・メディア・
イベント運営スタッフ 140 名・感謝祭来場者 2200 名という規模となり 20 回記念大会は、
MJC(日本マリンジャーナリスト会議)から 2017 年春の横浜国際ボートショー会場ステージ
において「日本のマリン文化・スポーツ・安全・環境の向上に顕著な功績を残した」として
認定表彰された。

●2019 年 8 月末、第 23 回塩竈カジキ釣り大会&塩竈・海感謝祭 2019 の前日、宮城県水産
振興課から電話があり宮城県はトローリング禁止との通告があった。実に 22 年ぶりの指
導連絡だった。継続してきた大会の経緯実績と地域社会活動や地域振興にも効果があり様々
な方面から期待されているイベントであることを紹介説明したところどうしても中止だと
いうようなことは言われなかった。(一応、禁止の連絡はしましたからとのこと)

●2016 年頃からは、震災復興を背景に宮城県沿岸域のインバウンドも含めた観光集客に向け
官民協働が加速する中で、塩釜港を拠点にスポーツフィッシングとしてのカジキ釣りを観光
メニューや釣り番組としてできないかとの問い合わせが旅行会社やテレビ局などから寄せ
られている。しかし、現実として宮城県がロット&リールの釣りも曳縄釣りで禁止だとの見
解から現状の黙認下での観光旅行者も含めたビックゲームを被災地振興の釣りメニューと
しての商品化が難しい現状にある。今後、金華山海域で「いい釣りをいつまでも」を法的に
も健全な環境で継続するためには、「一定の条件」を満たした船舶に対し宮城海域でのスポ
ーツフィッシングによるトローリング規制を見直してもらうことが重要と捉えている。少子
高齢化の加速とともに、漁村人口の減少や地域経済の弱体化が進む東日本大震災被災地域に
おいて、スポーツフィッシングのビックゲームイベントは、地域イベント等とのコラボレー
ションにより地域振興に貢献できる大きな夢のある資源であることは明らかである。

●2020 年、第 24 回塩竈カジキ釣り大会&塩竈・海感謝祭 2020 を迎えるにあたり BOL 北日本
として、くろしお FC としても四半世紀に及ぶ活動実績をもとに宮城県に対し「曳縄釣り禁
止」を「一定条件のもと」スポーツフィッシングとしてのトローリングによるカジキ類の宮
城海域での制限を見直してもらえるよう各方面へ働き掛けていきたいと考えている。関係諸
機関へのお願いについては BOL 北日本メンバー間の共通認識の「経緯と課題」をもって進
めていきたい。

 

2【スポーツフィッシング「ビックゲーム」による地域振興】 
●ビックゲームの魅力にはまり人生の余暇活動の大半をこれにかける釣り人は世界中にいま
す。キーウエストやキューバでのヘミングウェイはあまりにも有名ですが日本にも多くの
愛好家が存在します。また日本から世界中へ遠征する人もたくさんいます。
大物釣りを観光の目玉として地域経済に大きなインパクトを持った街は、世界中にたく
さん存在します。アラスカの 2m にもなるカレイ「ハリバット」カナダの 20kg を超える巨
大サーモン、カリブ海やメキシコ湾に接する観光地にはカジキ類や 2m を越すターポンを
ターゲットにするチャーターボート産業を経済基盤とする町はたくさんあります。一年中
カジキが釣れる中米コスタリカも有名です。
また、ハワイ島西海岸のコナは、巨大カジキの海として 60 年前、初めてのカジキ釣り大
会(HIBT)が始まりました。ガレキのような溶岩の大地で樹木も無い荒涼とした海岸沿いが
今では巨大なリゾート地として発展したきっかけはカジキのスポーツフィッシングだった
のです。今ではダイビング・サーフィン・ゴルフ場など、キラウエア火山もあり世界中か
ら多くの人が集まりますが、「怪魚・巨大魚」の魅力にはまった人たちが最初に街の基盤整
備に寄与したことが知られています。他、メキシコのロスカボスもカジキ釣りをきっかけ
に砂漠とサボテンだけの地域から今では巨大リゾート地に発展しました。オーストラリア
の巨大カジキゲームも大きな観光産業して定着し、近年は東南アジア海域でもカジキ釣り
やルアーゲームが観光メニューとして普及しています。
日本国内を見回すと沖縄県だけがトローリング規制がないことから沖縄観光メニューと
して大きな存在感があります。豊富なカジキ資源のある宮城海域での観光産業振興となり
えるスポーツフィッシングでのトローリングを遊漁船業や漁業者そしてオーナーボートに
対し海域利用の秩序を目的とした「一定の制約下での許可」がされるならば相応の観光振
興や定住促進などによる経済効果が期待できると捉えています。

●NHK の「釣り人万歳」は、漁村をベースに釣りの魅力と食の紹介を目的とし、同時に地域
の魅力紹介などの観光振興に寄与しているテレビ番組という印象です。また同じく NHK の
世界中の秘境も含めた地域へ遠征しスポーツフィッシングによる「怪魚ハンターが行く」
ではライトタックルで考えられないような巨大魚を相手にしています。釣られた魚は全て
「キャッチ&リリース」です。リリースの方法でも魚にダメージを与えないよう「タグ」を
打たずサイズ測定のみの他、ボートに揚げてはダメな魚種もあるので撮影のみとなること
もありです。これらは全て怪魚の資源を守る観点からです。これは地域で釣りガイドを職
業とする人や旅に関わる職業の人たちの観光資源と自然環境を守ることになります。
前述のような観点からゲームとしての釣りを地域の他の観光メニューやイベントとコラ
ボレーションし、観光トレンド「事消費」として地域の魅力創生につながることになりま
す。宮城県海域資源の有効活用を図れるよう海面利用協議を【関係都道府県知事宛て、水
産庁長官通達 14 水管第 2968 号】に基づきおこなってもらいたいと考えています。

●青森県大間のマグロの初値は毎年話題になりますが、テレビ番組で有名になった「悲運の
マグロ漁師山本さん」の人気と大間マグロブランドによる集客力にも感心させられます。
釣りをしない人にでも大きなインパクトがあり人間の本性としての食と自然の醍醐味にも
また魅せられる人々があり集客力となっています。
塩竈では金華山海域のカジキ釣りの魅力を知ってもらおうと旅客船ターミナル「マリン
ゲート塩釜」のエントランスに金華山海域で実際にロット&リールで釣られた最大魚のレプ
リカ「マカジキ 105kg」と「クロカジキ 278.5kg」の 2 本を撮影台に乗せて展示しておりこ
れを背景に SNS 映えする塩竈記念の一つとして一般観光客にも金華山海域のカジキ釣りを
紹介しています。(微力ながら 2016 年から継続中)

3【金華山海域のスポーツフィッシングビックゲームと海域利用状況】 
●金華山海域のカツオ釣りは、1 本釣りとして江戸時代初期から他国船(県外紀州とか)によっ
て行われていたとのことですがカツオの潮にカジキがいるのはこの海域では今でも当たり
前の現象です。(カジキがいるからカツオがいるとはなりませんが)
この海域での動力船による曳縄釣は、1970 年代、小型漁船のディーゼルエンジンによる高
速化により普及し始め旅船(江戸時代でいう他国船)の進出とともに地元小型漁船でも盛ん
になり魚影の濃かった 1990 頃まで継続していたと記憶していますが大型漁船によるマグロ
やカツオの巻き網船団による大量捕獲が始まり小型漁船による沿岸域の曳縄釣りは見かけ
なくなり最近ではごくわずかです。したがってこれらの漁船と漁場バッティングした経験
は、ほぼ皆無です。突きん棒船は、メインターゲットがメカジキということもあり 7 月頃
には岩手や北海道域へ北上しており 26 年間での同じ海域での遭遇は数回でした。ただし趣
味的に突きん棒漁をする牡鹿半島の漁師さんが自分たちも塩竈大会の時、その海域に出漁
するから宜しくとマリーナにカジキルアーを買いに来られた際に挨拶されたことが 20 回大
会の時にありました。
海域では、大型船の南北航路としての航行、東西に航行するはえ縄漁船、夜間操業する
巻き網船団、底曳き網漁の漁船(7 月 8 月休漁)、籠漁の漁船、8 月まれにいるマグロはえ縄
漁船(1 隻か 2 隻程度)、秋のサンマ船、夜間のイカ釣り船、まれに遭遇する東から来る巨大
船、カツオ一本釣り漁船などがありますがエリアでのビックゲームにおいてのルールとし
て大型船の進路妨害・航行阻害、漁業者優先を大前提として組織的に守ってきた経緯があ
り渉外を起こしたことは無く、カジキ釣り大会を含めた海域でのトーナメント時も無いと
記憶しています。

●前述した文豪アーネストヘミングウェイも設立当初(1939 年)から副会長としてかかわった
IGFA による HIBT(ハワイ国際カジキ釣り大会)に日本から遠征参加していた方々がスポー
ツフィッシングの精神を日本にも普及させようと 1979 年に設立した JGFA 内のビックゲー
ムをメインとした BOL メンバーは、全国で 333 名(主にチームキャプテン名で登録)です。
主に金華山海域を漁場とする BOL 北日本は 1997 年第一回塩竈カジキ釣り大会当時に組織
化され現在 60 名前後のチームキャプテンがメンバーとなっています。BOL メンバー以外
のスポーツフィッシングビックゲームを海域で行う船は、メンバー未登録艇 5 隻程度をお
よそ把握しています。他、趣味的に楽しむ遊漁船が少しと牡鹿半島地区の漁船一隻か二隻
がいると確認しています。9 月第一週目週末の塩竈カジキ釣り大会の 2 日間、両日ともに参
加艇 50 隻ほどと本部艇やレスキュー艇、取材艇など大会関係の船が 50 隻余りとなります
が、大会に参加していない船も同時に 5 隻~10 隻近く同じ海域に出ている現状がありま
す。漁船と遊漁船は別として、同じ海域で同じことをしている塩竈カジキ釣り大会管理で
はない小型船舶による事故や渉外案件発生に不安を持っている実情があります。このこと
から海域でのスポーツフィッシングによるトローリング許可には「一定の制約」も必要と
捉えています。他、宮城県沖合としては金華山海域以外の気仙沼沖を海域とするビックゲ
ーム愛好家が数隻程度あると認識しています。

●海域での BOL メンバー艇の活動実態としては、公式リーグ戦として、7 月~10 月の主に週
末か祝日の一日間を年に 7 回~8 回組まれていますが天候により実際は 5 回程度の実績で
す。このリーグ戦の参加艇は、20 隻から多い時 30 隻近くとなります。他は、9 月第一土日
の二日間塩竈カジキ釣り大会として 50 隻前後が海域を利用します。公式戦全ては、事前エ
ントリーとなり当日担当の本部艇により午前午後のロールコールとヒットファイトキャッ
チ又はタグアンドリリース現在地など管理されストップフィッシング後は帰港確認の連絡
も義務として、帰港後マリーナ等で計量審査し釣果記録をとります。海上では海況の他、
安全に関わる情報交換も行っています。公式戦以外の日でも海況が良ければ平日も出てい
ます。この際も決められた海域でのトローリングのため仲間同士公式戦と同様に連絡を取
り合い安全確保に努めています。金華山海域の全ての釣果は最終的に BOL 北日本の事務局
によって管理保存され BOL 全国の事務局へ届け出ます。全国の事務局は BOL 会員全ての
国内海域釣果を記録保存し T&R の集計や採捕の情報をまとめ管理し IGFA と結果を共有し
ています。

4【一定の制約についての案】
●塩竈カジキ釣り大会の参加資格(申込添付書類)
1.参加申し込み資格としてキャプテンは BOL メンバーであり登録される選手は、全て
JGFA 会員であること。提出する誓約書には参加者全てが「反社勢力」関係者ではない記
載があります。
2.船舶については有効な船舶検査証書と海技免状の写し、有効な無線局免許状と無線従事者
免許証の写し(船舶設備としてレーダーと国際 VHF 無線機を義務付け)

●BOL 北日本の公式戦での利用海域は N38-30 -N37-50  142-10 以西ですが、公式戦以外の
日は船毎の航行区域の範囲としており釣果実績は原則として沿岸 20 海里としています。原
則としての意味は、BOL 会員艇ながら漁船として活動している艇もある他、全国各地で開
催されるカジキ釣り大会へ遠征する BOL 会員艇も 5 から 10 艇ほどあります。また、塩竈
大会でも同様に西日本や中部、関東方面から参加する BOL 会員艇は実績として 20 チーム
を超えています。

●ロット&リール使用のトローリングによるビックゲーム許可の「一定の制約要件」として
は、漁業者と遊漁船事業者は別枠として、海域の利用実績による見地から BOL 会員艇と遊
漁を主体とする船舶についての案を以下に記載させて頂きますが、あくまでも案として、
漁業による海面利用管理者や各方面の海面利用者、航行の安全に関わる海上保安部、宮城
県内の漁業組合等の団体等も含めた方々には「水産庁通達 14 水管第 2968 号」内の「曳縄
釣りに係る規制措置の見直し」等、通達内容意義目的を俯瞰する実態に即した「海面利用
協議」をして頂きたいと考えています。
1.許可船舶又は許可される者は明確な事務連絡が可能な組織だった団体構成員であること。
2.国際釣りルールに即したスポーツフィッシング精神をもって海域利用をすること。
3.魚族捕獲等の制限のあるクロマグロ等管理者の指示法令に従うこと。
4.可能な限り釣果実績を管理保管し海面利用等管理者から要請があった場合提示すること。
5 許可される船舶は、国際 VHF とレーダー及び航行の安全に関わる計器を装備し必要な免
許を有していること。
6 大型船の輻輳(ふくそう)海域のような海域及び大型船の進路変更がしにくい海域は禁止海
域とする。
例として(金華山灯台前、金華山灯台前から仙台港への航路、仙台港へ北上する沿岸近く
の航路、塩釜港や石巻港、仙台港の航路筋や錨泊地等々関係機関協議の上指示を受ける
など、又は大型船の航行阻害禁止重点区域等の自主的規制と啓発活動実施も視野に)
7.操業中の漁船、特にバッティング可能性のある「カツオ 1 本釣り船」まれに昼間でも操
業している「マグロはえ縄漁船」「大型一艘巻き網船」などの操業阻害禁止。
8.カツオ 1 本釣り船には 500m 以上近づかない。カツオ船側から近づいた場合でもその進路
を妨げないこと。
※一定の制約については視点を変えると多々あると思うので、明確な規定と「誓約書」等
での管理が考えられます。

以上

 

 

14 水管第 2968 号 平成 14 年 12 月 12 日
関係都道府県知事あて
水産庁長官
海面における遊漁と漁業との調整については、これまで「海面における遊漁と漁業との調整 について」(昭和 47 年 5 月 9 日付 47 水漁第 3111 号水産庁長官通知)による基準例及び実 際例を参考に、都道府県漁業調整規則(以下「調整規則」という。)の整備等をお願いして きたところであるが、遊漁船業の発達、プレジャーボートの増加による遊漁者の増加、行動 範囲の広域化等、今日の遊漁の状況は大きく変化している。 また、昨年 6 月に制定された水産基本法では、遊漁を含めた水産資源の保存管理の推進、都 市と漁村の交流の促進、遊漁船業の適正化等の施策を講じることが規定され、今般、「遊漁 船業の適正化に関する法律」の一部改正、漁業協同組合が定める資源管理規程の対象に遊漁 船業を含めることとする「水産業協同組合法」の一部改正が行われたところである。 このような状況を踏まえ、水産資源と海面の調和のとれた利用を促進し、漁業と遊漁の共存 を目指し、下記のとおり遊漁と漁業の調整に係る指針(ガイドライン)を作成するととも に、調整規則等の整備が必要と考えられる事項を別添のとおり取りまとめたので、執務の参 考とされたい。 なお、上記水産庁長官通知は廃止する。(昭和 47 年 5 月 9 日付け通達)


1.水産基本法における遊漁の位置付け 平成 13 年 6 月に制定された水産基本法においては、 (1)「水産物の安定供給の確保」と「水産業の健全な発展」を基本理念とし、水産資源の持続 的利用の確保、そのための資源の適切な保存及び管理の推進について規定されている。(第 2 条及び第 3 条) (2)また、漁業者は水産資源の持続的な利用の確保を図りつつ漁業生産活動を行う等主体的に 取組む努力が求められ、遊漁者・遊漁船業者は、水産に関する施策の実施に協力しなければ ならない旨規定されている。(第 6 条)
(3)一方、遊漁等の海洋性レクリエーションを通じた都市と漁村の交流が、水産業と漁村に対 する国民の理解を深め、健康的でゆとりある生活に資するとの観点から、都市と漁村との交 流の促進、遊漁船業の適正化等の施策を講じることとされている。(第 31 条) 以上のように、水産基本法は、漁業とともに遊漁を水産資源の適正な保存及び管理のための 施策対象と位置付け、都市と漁村との交流の促進等の観点からも、遊漁と漁業との共存を指 向したものとなっている。 2.遊漁と漁業との調整についての基本的姿勢 現在の遊漁の実態は、遊漁船業の発展、プレジャーボートの増加等、調整規則の制定当時 から相当変化しており、漁業者、遊漁船業者及び遊漁者が相互に共存の努力をするととも に、資源の持続的な利用が可能となるよう資源の保存管理に努めることが必要となってい る。 具体的な取り組みについては、遊漁と漁業の実態が各地で異なっているため、従来から調 整規則、海区漁業調整委員会指示のほか、漁場利用協定等の当事者間の自主的な取り極め等 により、各地域の遊漁と漁業の実態に即した調整が行われてきているが、今後も同様の姿勢 で臨むことが適当である。 なお、遊漁を含めて水産動植物の採捕規制を行う場合には、遊漁と漁業の実態を踏まえ、 それぞれの規制のバランスを考慮し、遊漁に対して過度の規制とならないよう留意する必要 がある。 3.遊漁と漁業の調整のための協議機関 従来から、都道府県毎に海面利用協議会を設置し、遊漁関係者、漁業関係者、学識経験者 等により、遊漁と漁業との紛争防止、遊漁に係る規制、マナーの普及啓発に関する協議等、 調和ある漁場利用に向けた活動が行われてきた。 今後も、遊漁と漁業との円滑な調整を図るため、海面利用協議会を継続して設置のうえ、 遊漁、漁業の実態把握に努めることが適当である。なお、遊漁も対象とした各種規制を導入 する際には、海面利用協議会の意見を聴くほか、手続等についての透明性が求められる社会 的情勢を踏まえ、公聴会、パブリックコメント等広く意見を聴く機会の確保にも配慮する必 要がある。 さらに、遊漁者の行動範囲の広域化に伴い、一都道府県のみでは対処できない状況も見受 けられることから、必要に応じ関係都道府県による広域海面利用協議会を設置し対処するこ とが望ましい。

4.水産動植物の採捕及び漁場利用上の規制、マナー等の啓発普及 調整規則や海区漁業調整委員会指示による規制、マナー等の啓発普及については、プレジ ャーボートの増加、遊漁者の活動範囲の広域化等に対応し、従来から行っているパンフレッ トの配布、講習会等に加え、都道府県のホームページの活用、小型船舶の安全講習会等の利 用、釣り雑誌等の遊漁関係メディアとの連携等、効果的な普及啓発の方法を検討していく必 要がある。 また、情報提供に際しては、規制やマナーの内容のみならず、その必要性が容易に理解さ れるよう創意工夫が必要である。

5.遊漁者、遊漁船業者の組織化 遊漁に関する規制、マナー等の効率的な啓発普及、漁場利用協定等による自主的な漁場利 用調整のためには、遊漁者、遊漁船業者の組織化が不可欠である。 特に、遊漁船業者については、遊漁船業の適正化に関する法律の改正に伴う新たな制度に 対応するうえでも組織化が重要である。 このため、事業協同組合の設立、漁協系統団体の活用(漁業協同組合内の遊漁船業部会の 設置等)、両者を統合した遊漁船業団体の設立等、各都道府県の遊漁船業の実態を踏まえ組 織化を推進することが望まれる。 また、プレジャーボート遊漁者については、マリーナ、フィッシャリーナ等の係留保管施 設を中心に、漁場、資源の利用状況調査、結果のフィードバック等を通じ、組織化の足掛か りを作る等の取組みを促進する必要がある。

(別添) 遊漁と漁業との調整のための規制の整備について 1.遊漁に係る規制の見直し (1)まき餌釣の全面的な禁止措置の見直し 遊漁としてのまき餌釣は、沿海都道府県の約半数で規制されておらず、遊漁船業における 主要な営業種目となっているほか、海釣り公園等での利用など、一般的な漁法として定着し ている実態がある。 このため、漁業においてまき餌の使用が制限又は禁止されている等、資源管理や漁業調整 の観点から規制が引き続き必要な場合を除いて全面的な禁止は行わないこととし、必要に応 じ、漁業においてもまき餌の使用を自粛している重要漁場等を、調整規則において、まき餌
釣漁法による水産動植物の採捕禁止区域とすることなどにより、資源管理の徹底を図ること とする。

(2)光力(夜間の照明利用)規制の導入 一本釣、いか釣漁業の光力規制を行っている一方で、遊漁の竿釣・手釣に光力規制が課さ れていないため、遊漁船等が漁業の光力規制を越える照明を用いて夜間操業することが一部 で問題とされている。 本問題に対しては、遊漁における光力使用の実態を踏まえ、漁業に対する規制内容とのバ ランスも考慮の上、遊漁に対する光力規制を導入するものとする。

(3)ひき縄釣に係る規制措置の見直し ひき縄釣は、漁具を曳航して行う漁法であるとし、主に漁場利用調整の観点からほとんど の都道府県が遊漁での利用を禁止してきたが、近年、都市と漁村の交流の促進策として、地 方公共団体、漁業協同組合の後援や協力のもと、カジキ類のひき縄釣大会が開催され、漁業 者団体が開催の一翼を担っている事例や、漁業者が兼業している遊漁船業においても利用さ れる事例が見受けられる状況となっている。 このような状況を放置することは、都道府県が調整規則の規定に抵触する行為を容認して いるものとの誤解を与えかねず、漁場における秩序を維持する観点から極めて問題が大きい ものと考えられる。 このため、このように実態に即さないものとなっている規制については、漁業調整上の支 障がない範囲で遊漁に対するひき縄釣漁法の全面的な禁止措置を見直し、遊漁の実態と調整 規則の規制との乖離を是正する必要がある。なお、この場合、都道府県ごとの実状に応じ て、調整規則において、他種漁業との漁場利用調整のため、ひき縄釣漁法による採捕禁止区 域、禁止期間を設定する、あるいは、暫定的措置として、海区漁業調整委員会指示に基づき 操業区域、期間、隻数等を制限することとする。

(4)歩行徒手採捕 いわゆる「手づかみ」による水産動植物の採捕として規定されているものであるが、「歩 行」しながらの採捕以外は認められないとの誤解があることから、「手づかみ」による採捕 であることを明確にするため、表現を「徒手採捕」に改める。 (5)錨止めをして行う竿釣・手釣に係る規制の導入
良好な漁場が形成される海域は限定されることが多く、漁船、遊漁船、プレジャーボート が特定の海域に集中し、遊漁船、プレジャーボートが錨止めして釣りを行うことにより、漁 場の競合、刺網、はえなわ等の固定式漁具の破損が問題となっている。 本問題に対しては、調整規則において、区域、期間を限定して、錨止めして行う釣り漁法 による水産動植物の採捕を禁止する、あるいは、暫定的措置として、海区漁業調整委員会指 示に基づき、区域、期間を限定して錨止めして行う釣り漁法による操業隻数を制限する。

(6)その他 調整規則においては、遊漁者等が水産動植物を採捕する場合の漁具漁法の規制を「非漁民 等の漁具漁法の制限」と総称している。この「非漁民等」という表現については、対象者が 誰であるのか理解しにくい、現在の遊漁の状況及び遊漁者の立場を踏まえていない等の批判 的意見があることから、当該規制が主に遊漁者を対象としたものであることを明確かつ適切 にするため、「遊漁者等」に改める。

2.漁業と遊漁に共通した規制の見直し (1)漁具漁法を特定した水産動植物の採捕禁止区域による対応 [1] 良好な漁場が形成される海域は限定されることが多く、資源の保存管理又は漁場利用調整 のため、漁業と遊漁双方の操業を規制する必要がある場合には、まき餌釣、ひき縄釣、錨止 めして行う竿釣・手釣等の漁業と遊漁で共通する漁法について、漁業者が率先して操業を自 粛している特定の期間、海域において、同漁法による水産動植物の採捕を禁止し得るよう漁 具漁法に着目した採捕禁止区域を設定することで対処する。 重要漁場を同規定による採捕禁止区域として規制することで資源管理措置の徹底、漁場利 用の円滑化が図られると考えられる。

[2] 規制の導入にあたっては、採捕禁止とする区域を必要最小限の範囲に限定するとともに、 錨止めして行う釣り漁法を制限する場合は、漂泊しながらの操業によって衝突事故等の危険 性が高まる等の問題も予想されることから、漁場を利用する関係者の十分な理解を得たうえ で導入するよう留意する必要がある。 (2)採捕の制限又は禁止(大きさの制限、採捕禁止区域、採捕禁止期間等) 資源の保存管理上の必要性から、体長等大きさの制限、魚種毎の採捕禁止期間、あるい は、産卵海域や幼稚魚成育海域を採捕禁止区域とする規定等が定められている。
特に、大きさの制限については、調整規則等における規制では対象魚種が少数に限定され ている一方で、漁業者は多くの魚種についての自主規制を実施しており、遊漁者団体、遊漁 船業団体においても、大きさの制限等に取組んでいる事例も見られる。 このため、マダイ、ヒラメ、カレイ等、漁業と遊漁双方にとって重要な魚種について、大 きさの制限による管理が必要な場合は、自主規制が長期にわたり地域に定着しているものか ら調整規則による規制に移行することとし、遊漁を含めた資源管理の徹底を図ることが適当 である。また、採捕禁止区域、禁止期間も同様に調整規則に移行することとする。 その際、全長、体長、当歳魚などの様々な表現は全長に統一するなど、一般に理解しやす いよう変更することも検討する必要がある。

(3)漁船、遊漁船、プレジャーボートが輻輳する海域での隻数制限等 良好な漁場である等の理由により、漁船、遊漁船及びプレジャーボートが輻輳する海域に ついては、漁場利用調整の観点から、釣り等の漁業と遊漁で共通する漁法による水産動植物 の採捕について許可制とする、あるいは、海区漁業調整委員会指示により水産動植物を採捕 することができる漁船、遊漁船及びプレジャーボートの隻数を制限するとの規制を行うこと が可能である。 なお、これらの規制については、対象者、関係者が多岐にわたることから、その内容の妥 当性、導入に係る手続の公平性・透明性、運用面における実効性の確保等に関し、十分検討 が行われていることが必要である。

コメントは受け付けていません。