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湾ダフルしおがま海体感会

千賀の浦、多賀城に国府があった頃から湊としての役割があった浦です。万葉集にも詠われたそうです。

画像右奥は一森山「鹽竈神社」があります。この山のふもとまで海でした。今は街中です。そんな街中の海面を利用させて頂きカヌーイベントを開催しています。

画像は2022年夏です。街中海面で遊べる地域は少ないのでは、と思うと千賀の浦の奥の静穏域の利活用の価値は大きいと思います。

塩釜市内の子供たちを対象にカナディアンカヌー、シーカヤック、サップなどパドルスポーツを体験してもらっています。

東日本大震災の翌々年2013年から継続しています。

2013年、防潮堤や護岸工事はまだ始まっていません。そんな中、震災で変化した「海」への複雑な感情を和らげることや郷土の海を知ってもらい、海遊びに親しんでもらおうと始めた活動です。この時のカヌー用の桟橋は、廃船3隻を結合させて造った浮桟橋です。

仙石線が見えますが水際は震災のガレキを片付けた程度、それでもパドルスポーツの楽しさを体験していただけました。

千賀の浦、海で遊ぶ感性が無かった2013年、一歩踏み出したようなイベントとなりました。

会社としてはカヌーやライフジャケット、カヌー桟橋など準備は2011年秋から始めていました。

被災した船の復活など多忙な中でしたが2013年には準備が整いカヌーイベント開始し継続しています。

2021年からは組織名、イベント名も定めて、目的がぶれずにイベント継続ができるよう、そして次の世代へも引き継げるよう取り組んでいます。

2021年には、塩竈市の観光港湾や教育委員会との共催として塩竈商工会議所や同青年部、

市民団体や市の職員若手グループ等と海に関わる企業の皆様にも協賛を頂き開催できるまでになりました。

千賀の浦、カヌー海域には塩竈の神様が海上渡御の際の御座船「龍鳳」が浮かび神社の山を海から警護しているイメージです。

御座船の「鳳凰」です。普段近くにいけないカヌーからならではのスポットがあります。

サップもまた人気です。街中のサップです。

ランチタイムです。全員集合で海面まじかでのランチ、みんな非日常を体験しています。

浮桟橋は80m程度あります。マリーナとしてイベント用に準備しています。

7月と8月海面占用許可を頂き設置しています。7月の海の日は、対岸の岸壁へ桟橋移動で18mを3組設置として復興工事で岸壁が高くなった場所で船舶への乗降の利便性アップのため提供しています。また、9月第一週の「塩竈カジキ釣り大会」の仮設桟橋18m4基として設置し利活用しています。

街中の水辺でのランチ、この後は桟橋の海底へ前日仕掛けたカゴなどをあげます。

千賀の浦に生息する生き物はたくさんいます。

観察の後は放流です。子供たちはカヌーやサップが楽しみですが、生き物も大好きです。

カヌー桟橋域は、塩竈市北浜緑地公園の海側、防潮堤域ではまれな親水護岸域として整備してもらいました。

神社を千賀の浦から望む2隻の御座船は、震災後弊社が担当しこの位置へアンカーリングしています。

台風や季節風に備えアンカーシステム管理維持も大変ながらマリーナスタッフの仕事です。

対岸は旧観光船利用の岸壁でした。今後の高度利用が期待されます。

JR仙石線側からの千賀の浦の眺望、黄色の丸がカヌー桟橋ベースです。

緑地公園と静穏海域、対岸はマリンゲート塩釜、観光船桟橋です。このエリア全体の高度利用による活性が期待されます。

千賀の浦海域カヌーエリアの東側にはマリーナや造船所、遊漁船だまりがあり更に震災後に高い機能を備えた塩竈魚市場があります。

産業拠点だけではなく、市民の賑わいと憩いのエリアとしての位置づけで、千賀の浦の奥部静穏域の利活用ができたらと願っています。

カヌーイベントは今後も継続します。塩竈で育つ子供たちに一人でも多く郷土の海に触れてもらいたい考えです。

報告書に実行委員会構成もイベント内容詳細があります。 

湾ダフルしおがま海体感会実行委員会 委員長 鈴木雅博

2022湾ダフル報告書